久々にサイトの更新を再開します (2016年10月) このページの左上にある書籍を出版したのが4年前。おかげ様で二刷りが出たが、そろそろこの大もとのサイト版の方も更新をかけてもよかろうと思い、2016年のこれからヒマを見て更新することにした。更新といっても当面は、書籍を買っている人には新しいネタは無いかもしれないが、おいおい新ネタも書き足して行くつもりである。あと、このサイトは実はミスも多いので、そういう細かい部分を修正したりもする。地味な作業だが、ま、そういうことで、よろしくおねがいします! |
工作編 NEW! | 〜フェンダーChampをベースに日本の部品で作る〜 歪み系エフェクターとしても使える6V6GTギターアンプヘッドの製作 |
工作編の目的は初心者が「回路図だけから自力で真空管アンプの製作ができる」ようになるための知識やスキルを伝えることである。そしてここでの課題を、何を思ったかオーディオアンプではなくギターアンプにしてしまったので「電気工作ができるギタリストになる」という目的も兼ねることになってしまった。 |
原理編 NEW! | 電気の基礎と真空管アンプの原理 | 原理編では真空管アンプの基本原理について解説する。真空管ギターアンプにはあまりひねった回路は使われず、大半が基本回路の組み合わせで、オーディオアンプよりずっと分かりやすい。ちまたにこの手の解説はたくさんあるが、どうも、基本過ぎてあっけなかったり、いきなり詳細で難しかったりするようだ。ここでは、極力、その間を埋めるように努力した。 |
設計編 NEW! |
真空管アンプの設計
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ここでは、ごく基本的な真空管アンプ回路を自分で設計する方法を紹介する。回路設計というのは奥の深いもので、結局のところ、回路がどのように働いているかの理解が深ければ深いほど設計の世界は広がって行く、と考えてもよさそうである。なので、ここでは、単に設計の方法論を並べるだけでなく、極力、設計の原理的な部分を紹介するようにしたつもりである。 |
はじめに この企画は、本来は、真空管でオーディオアンプを作れるようになる、というものだったのである。実は、2006年にCQ出版から「iPodで楽しむ真空管& D級アンプ」という本を出版したのだが、その中で真空管アンプの製作から設計までかなり詳しく解説したのであった。 今回、出版社さんの快諾を得て、これをWeb版として公開する、というヒマ人な試みをしようと始めたのだが、いろいろ考えた挙句、昔の「癒しの音を奏でるアナログな真空管オーディオアンプ」というコンセプトをひとたび捨てて、いきなり真空管ギターアンプから入ってみようと決心した。 そうなっちゃうと、やっぱり内容のノリを変えねばならんなあ、ということでこんな文体でGOである。以前の出版本では、ですます調で、優しい落ち着いた大人の香りを漂わせて書いたのであるが、ギターアンプとなると、それじゃダメで、やっぱちょっとロック調に書かねばなるまい。 と、いうことで、今回、内容はそれほど大幅には変えないと思うが、文体は総とっかえである。 さて、あまた存在するエレキギタリストたちの中に、真空管ギターアンプを自作しちゃおうかな、などという人はいるのだろうか。わからない。ギター弾きというのはたいてい外交的で性格が明るいことが多いが、電子工作をやる人間っていうのはどちらかというと内向的でオタクが多いのではないか、と想像され、逆な人材のような気がするからである。 しかし、だ。エレキギター発祥の地、アメリカUSAをのぞいてみると事態はぜんぜん違っていることが分かる。真空管ギターアンプの自作(DIYすなわちDo ItYourself)に関するあらゆる情報が公開されており、あらゆる細かいマイナーな部品までも入手できるし、ものすごい数のギタリストたちが真空管アンプを自分の手で作ったり、あるいは自ら改造したりしている。これはかなり驚きである。日本でネットを調べてみても、ギターアンプを自作している人はきわめて少ないし、部品なんかだってメーカーにはあるのだろうが、自作用に一般の人が入手できるルートはあまりすぐに見つからない。 まあ、そういうわけなのだが、日本というのはいろんな局面で、どうもアメリカの後追いをする傾向があり、きっと、真空管ギターアンプを自作してみよう、と思う人が昔よりずっとずっと増えているのではないかとあたりをつけ、そこでこの記事の製作に踏み切ったのであった。 ここでの趣旨は、簡単な真空管ギターアンプを例題に上げ、それを最初から最後まで自分で作ってみることで、真空管電気工作のテクニックやノウハウを学んでもらおう、というものである。なので、この記事は実はギターアンプ専門のものではない。しかし、オーディオアンプとギターアンプは実はそれほど違いはないのだ。だから、これを身に付けることが出来れば、ギターでもオーディオでもどちらでも真空管を扱えるようになるはずである。 ゆくゆくは、真空管アンプの原理や、アンプの設計法など、かなりマニアな内容もWebで公開するつもりなので、お楽しみに。あ、いや、すぐにそれらを知りたい、という人はぜひぜひ種本の「iPodで楽しむ真空管&D級アンプ」を今すぐアマゾンか何かで購入していただければ、出版社さんも私もこれほど嬉しいことはない。 2009年 5月 林正樹 |