Huh, huh-huh, huh, huhhuhhuh, uuuuuuh, huh, huh.....
という印象で、しばらくは唖然としてしまい正気に戻れなかった。このBeavisとButt-headというティーンエージャー二人組はとにかくのべつまくなしhuh-huh, huh-huh と笑っていて、で、ふだんはカウチに座ってミュージックビデオを見ている。何か面白いことを思いつくと
We're there, dude.
と言って、外へ騒ぎを起こしに出て行くのである。騒ぎといっても、極端にバカで低能で幼稚なせいで、騒ぎとも言えなくて、ほとんど自分たちが何をしているか分かっていない状態なのである。
彼らはアホなミュージックビデオと、ヘビーメタルと、ナチョスで育った正真正銘低級二人組で、言うこと、やることとにかくひたすら下らない、それも極端に下らない、たぶんこれ以上は無理というところまで下らないのである。
ぼくはものすごく気に入ってしまい、それから3日間、アムステルダムで毎日10:30を楽しみにホテル生活を送り、とてもハッピーであった。
日本に帰り、あれこれ聞いたりしても知っている人はほぼ皆無であり、仕方なしにインターネットで調べてみると、これが結構たくさんある。とはいえどうしてもまた見たい、というわけで、ぼくはカリフォルニア男のイーライ(Eli)を思い出した。奴はひと月ほど会社に来ていたガイジンで、よく一緒に酒を飲んではパープリン状態で遊んだものである。
あいつならいけるだろうと、Beavis&Butt-headのビデオを送ってくれ、とのイーメールを出したらすぐに返事が来て、「あの漫画はビールを大量に飲んでいるときしか見れない」との感想と共にOKとのこと、やったーってな感じであった
しばらくして2時間VHSに3倍で6時間分のテープが送られてきた。このときは心の底から嬉しくて、「持つべきものはアメリカ人のアホな友達だっ」と叫んだものである。
それから毎日暇さえあればこのビデオを見ていた。ほとんどこのぼくも、カウチに座ってミュージックビデオを見ている奴らそのものである
ある日、英会話教室で女の先生にBeavis&Butt-headの話をしたら、とつぜんおこりだしてびっくりしたこともある。アメリカの良識ある人たちはあの漫画を自国の恥だと思っているらしい。痛快である。とは言え、アメリカ人の前では下手に口にしない方が賢明のようである。
さて、それではこの辺で、この2人組の会話を紹介しよう
クラスにマナーティーチャーがやってくる。レストランでのマナーの練習で、 ビーバスがウェイターに、バットヘッドが客になる MannerTeacher: Now I want you, master Butt-head, to pretend that you are at a restaurant. (さあ、バットヘッドさんはレストランにいるつもりで) Butt-head: Huh-huh, huh, huhhuhhuh...(へへ、へ、へへへ、へ・・・) MannerTeacher: And master Beavis will be the waiter. (ビーバスさんはウェイターをやって下さい) Beavis: Huh-huh, huh, huhhuhhuh...(へへ、へ、へへへ、へ・・・) MannerTeacher: Let's start by having master Beavis welcome you to the restaurant and take your order.(ではビーバスさんがお客さんに挨拶してオーダーを 取るところから始めましょう) Butt-head: You look like a dork. Huh-huh.. (おまえバカそのものだぜ、へへ、へ) Beavis: Shut up! fart-knocker, I kick your ass. Huh-huh. (黙れ!オナラ野郎、ケツ蹴っ飛ばすぞ、へ、へへ) MannerTeacher: Boys, boys, that's no way to show manners. Here, let me get you started. Master beavis, say something like, Good evening sir. My name is beavis.Welcome to our restaurant. May I take your oder please?(だめだめだめ、それじゃマナーになってませんよ。 まず私がお手本を見せましょう。ほらこんな風に・・こんばんは、いらっしゃいませ。 わたくし、ビーバスと申します。私共のレストランにようこそお越し下さいました。 ご注文をお聞きしてよろしいでしょうか) Beavis: .....(・・・) MannerTeacher: Go ahead, we're waiting!(さあはやく!みんな待ってますよ) Beavis: Hi butt-head. Huh-huh..(やあバットヘッド、へ、へへ) Butt-head: Hi master Beavis. Huh-huh..(やあビーバスさん、へへへ、へ) Beavis: I was supposed to introduce myself bung-hole! Huuh, welcome to our restaurant, you like take my order? Huh-huh..(オレが先に自己紹介 するんだよケツ穴野郎!、んーーーレストランにようこそ、オレの注文取るか、へへ、へへ) Butt-head: Yeah, get me some nachos butt-wipe. (ああ、ナチョスをよこせ、ケツ拭き野郎) MannerTeacher: Listen you, twerp! This is my job, this is how I make money. Don't screw with me. Now, how about using some manners? (こいつ!よく聞けよ、これは私の仕事なんだ、私はこれで金を稼いでるんだ、 私をイライラさせるんじゃない。少しはマナーを使ったらどうだ) Butt-head: Manners suck!(マナーくだらねー) Beavis: Hey butt-head, don't screw with him. Huh-huh.. (バットヘッド、彼をイライラさせてはいけませんよ、へ、へへ) Butt-head: Yeah, he should have liked to touch. Huh-huh.. (あいつほんとは人に触るのが好きなんだろ、へ、へへ) Beavis: Yeah, he tried to touch my winner. Huh-huh.. (ああ、さっきオレのチンポコに触ろうとしたし、へ、へへ) MannerTeacher: What?! you're lier(何ーーっ?!このうそつき!!) Beavis: Back off you pervert!(寄るなこの変質者!、へへ) ClassTeacher: Hey, don't you dele finger on my students! Beavis, did he hit you?(おい、その手を私の生徒から離さないか! ビーバス、彼は君を殴ったんだね?) Beavis: Yes sir. He did. Thank you for your concern. (はい先生、殴りました。止めに来てくれてありがとうございます) MannerTeacher: I did?!!!(なにーーー!!!!) ClassTeacher: You hit my student then I'll hit you!!! (おまえが私の生徒を殴ったなら私が殴り返してやる!) - fight -(つかみあいの喧嘩) Butt-head: No thank you, sir.(遠慮しときます、先生) Beavis: Thank you drive through.(ドライブスルーありがとう) Huh, huhuhu, huhuhu, ....(へ、へへへ、へ、へへ、・・・!)
しかしまあせっかく調べたので、ここにお教えしよう。これらはネイティブならほとんど分かるものだろうが、やっぱり日本人にはなじみがない。ただ、お下品なことが嫌いな人は見ない方がよいだろう。
しかしながらあのどうしようもないニュアンスは決して日本語にならないなー。すなわちふつうの不良ティーンエージャーのようにヘビーメタルと女とSEXと暴力などなどだけが感心事なのだが、本人達はあまりにバカで幼稚なせいで、酒も飲んだこともなければタバコも吸ったことなし、女と付き合ったこともなし、といった訳で、どうもその辺のニュアンスを伝える日本語がないのである。
それにしても、ぼくはひさしぶりにアメリカに感心したものである。やっぱりアメリカは進んでいる!低俗さについてアメリカに張り合うのはむりだ、ワンランク上である。