まずはブラインド・レモンです。写真はこれしかないようです。
盲目のブルースマンで、先ほど書いたように、歌とギターのコール・アンド・レスポンスが見事です。この人はデルタブルースにおけるチャーリー・パットンみたいな存在で、とても人気があったそうです。
Tボーン・ウォーカーやライトニン・ホプキンスといった有名なブルースマンたちも、ブラインド・レモンの影響を受けてその後のブルースを確立して行きました。そのブラインド・レモンも30代にして死んでしまいますが、まあ、当時のブルースマンはおしなべて早死になので特別というわけではないと思います。
さて、それではマッチ・ボックス・ブルースを聞いてみましょう。
よくこれだけギターを弾きながら同時に歌えるな、という感じの演奏ですよね。ギターのフレーズもすごく多彩で縦横無尽です。ブラインド・レモンは生まれつきの盲目だったそうですが、そんなせいもあるのか、ギターの合いの手で歌詞の中で歌われていることの擬音を出すのも得意だったそうです。