いいと悪い

もう、さいきんは、「悪いこと」、という意味がなんだか分からなくなったな。いいことと悪いことの基準はわれわれみなで決めている、という感触がとても強くなってきた。 そうなってしまうと、そういう大切な基準を日々作っているのが、このようにその場限りで打算的なわれわれで本当にいいのか、と、実は、事あるごとに痛切に思うようになり、やりきれなく感じることが多くなった。こんなときは、たとえば、ニーチェの「道徳の系譜」でも読んで、いいことと悪いことに関する「いい空気」を吸い込むことが大切だ。あ、そうか、やっぱりこのやるせない感は、現在の日本の世の中でいわれるところの「いいこと悪いこと」に関する「空気が悪い」、ってことかもな。結局、なにがよくても悪くても実際にはどっちでもよくて、悪いとしたらそれは空気なのかもしれない。

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