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エンジニア

僕は昔からエンジニアと言われるのが大嫌いで、そのせいでわざとエンジニアらしからぬ発言ばかり繰り返すようになり、そのうち板についてしまい、いま(たぶん)林はエンジニアだ、という人はいないと思う。まさに、都大路を狂人の真似だといって走る人は狂人である、ってことで、僕も「オレは金輪際エンジニアじゃないぞ、なぜならこんな狂ったコトを言うからな」ってずっとやっているうちに、すっかり狂人になってしまった。兼好先生はいつもホントに正しい。

さて、昨日だかにオーディオの違いをブラインドテストして分析した人のYouTubeを上げたのだが、彼の別動画を見ると分かように、この人すごい人気である。大量のコメントを見ると、特にエンジニアタイプの人にウケがいい。当然である。あんまり動画を見たくないので、タイトルをざっと見て、数本見たていどだけど、この人の使っている知識はほぼ100年以上前に確立した工学的知識で、さらに、その知識は、ざっと言って50年ほど前にすでに実装においても確立した古いものである。

エンジニアという人々は、そういう古い知識を世の中の役に立つように変換実装する人たちで、彼らのおかげでこの世の中は快適なのである。こうしてブログでエンジニアを微妙にこき下ろしていられるのも彼らのおかげ。しかも、オレ、いま、エンジニア会社からお給料ももらっているわけで(笑)、だから、実はエンジニアに足を向けては寝れないのである。

世の中を快適にするためには、人々はほっと一息つけないといけないでしょう? ということは、その生活に使うべき知識は、十分に確立した古いものじゃないとダメなのである。最低でも50年ぐらいは経ってないとね。だから、エンジニアというのは本質的に「保守」でないといけないという要請があるわけだ。

で、オレはそれが嫌いなので、エンジニアって呼ばれるのがイヤなのだが、とはいえ自分には保守的な部分は十分にある。ただし、その保守たるや100年じゃぜんぜんだめで、500年、千年、あるいはそれ以上をリファレンスとした保守なので、これはもうエンジニアの射程の百年と大違い。それどころか、そういうのは保守とは言わないね。

ま、とにかく、エンジニアと呼ばれるのが嫌いです、という話。なので僕を怒らせたいときは「あんたエンジニアでしょ、しょせん」と言うといいです。きっとむきになって怒ります。